バラ曲線

 2Dの関数グラフの中に、パラメータ型で扱えるグラフに「バラ曲線」があります。正葉曲線とも呼ばれます。 同じ形の花弁を、原点の周りに配置する方式のグラフです。 基本式は下に示すような式で、変数 n を変えると花弁の枚数が変わります。 注) バラ曲線は、「半径関数 r(t) を原点の周りに回転させた軌跡」として扱われています。

x(t)=r(t)cos(t)
y(t)=r(t)sin(t)
但し、r(t)=cos(nt)

 花弁の枚数は、n が偶数のときは 2n枚で、奇数のときは n枚です。 グラフ用の2つの式を同時選択して、実行 2D-グラフ パラメータ型 により各々のグラフが作れます。

 ところで、最初に掲げた1組のグラフだけでは、グラフを作れませんが、同じドキュメントファイルの何処かへ「nへの代入定義」を置けば、グラフを作ってくれます。 下のように、n=5 と代入定義(ピンク色)してあれば、その場合のグラフが作られます。

 上記のnが奇数と偶数の違いは、基本型を派生型に置き換えると、答が見えてきます。 派生型の式は次のものです。 n の他に、a も代入定義が必要です。 

x(t)=r(t)cos(t)
y(t)=r(t)sin(t)
r(t)=a+cos(nt)

 a=0.5 の場合のグラフ群を並べてみます。aが加算された結果、元の花弁が、大小に振り分けられます。 下のグラフから、基本型(a=0)の例で、n が奇数の場合は、同じ軌跡が二重書きされていたのだと分ります。

n=2 n=3 n=4 n=5

 n=5 の例では、a=1 と 1.5 のグラフも作りました。 a=1 では、小さい花弁の半径が丁度 0 となって消えます。 a が、1 より大きくなると、例えば a=1.5 では、半径rの値が常に正で、原点へ到達する前に折り返すので、合弁花の形状になります。

a=1.0 a=1.5

 同じ話を、グラフ作成の立場で見てみましょう。 グラフを比較すると、グラフの原点から最も離れる距離、即ち、最大半径(r)が、a の変化とともに変わっています。 三角関数 cos 及び、sin の最大値が 1 で、最小値が -1 です。 だから、ここで a>0 の前提で、 r(max)=a+1、r(min)=a-1 です。

 この、r(max)=a+1 がグラフウィンドウの中に過不足なく納まるような設計にすれば、見る人にも見易いものとなります。

 一般的な派生型は、ここまでですが、チョット手を加えると、色々と形を変えてくれます。

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