3Dのグラフを作る_その1

 今度は、3Dの関数グラフです。 3Dとは、3 Dimensionの略です。 3次元のグラフを作るわけです。 こちらも最初は、ノーマル型グラフからです。 2Dでは、独立変数(x)を横軸にとり、従属変数(y)を縦軸にしました。 3Dでは、独立変数が2つで、平面状の横(x)と縦(y)の方向に変化させ、両変数の関数として従属変数が高さ(z)軸に与えられます。 z = f(x, y) ということです。 x と y が決まれば、z は一意的に決まります。

 この際、x, y, z という名前の変数に限定する必要はありませんが、見る人には、これが一番判り易いので特別の事情が無ければ、 x, y, z とすることをお勧めします。 定義が明確にできる関数型の f(x,y) を使うなら、より賢明と言えます。 

 下のグラフをご覧下さい。3Dのグラフは、通常面グラフになります。 3次元空間で作られる独立変数を2つ持つグラフは、面グラフになる、と言った方がいいかもしれません。

 3D関数グラフは、直方体の中に描かれます。でも、これを表現する場所は、2次元の受像機や紙面の上になります。 カルキングの3Dグラフでは、基本データを、保持した状態でスタンバイしています。 グラフウィンドウに付属する「操作パネル」を使って、カメラの位置を変えることができるので、グラフ作成者の最も気に入るアングルを探すことができます。 先ずは、手順を追ってご覧下さい。

xは左、yは手前側が+方向 xは右、yは奥側が+方向

 回転放物面の式を準備し、試しにグラフを作ってみました。 何気なく作ったようなグラフですが、些細なことに配慮が必要でした。

 上の図で、いずれも、z の+方向は上向きにとってあります。 通常誰でもこのように取るでしょう。 ところが、底面の x と y の+となる方向は、人によって異なります。 左図の向きを好む人もいるでしょう。筆者の場合は、右図のような向きを使うことが多いかも知れません。


 3Dのグラフは、上図でご覧のようにカラフルな設定ができます。「操作パネル」から「グラフの設定」パネルを呼んで「全般ページ」で作業します。 「ポリゴンのスタイル」は、面グラフの面の色を表と裏に分けて定義します。 今回のグラフでは、表面をグラデーションで x軸の方向に黄緑から黄色へ変化するものにしました。 ペン(線)の色や太さもここで設定します。 上のグラフの線の設定は薄グレーの極細線です。

操作パネルの
をクリックし
グラフの設定を
呼び出す。
全般ページ 
は、線や面の色
を管理する。

 x, y, z の定義域ですが、「グラフの設定」パネルの「ワールドページ」で作業します。 上に掲げた2つのグラフの設定は、次のようなものです。 下図のグラフは、高さ軸の定義域のみを 0〜100 に設定変更したものです。

↑ zの定義域 0≦z≦100
← ワールドページでは、
「定義域の範囲」や「サンプリング数」など
グラフを描くための諸元を管理する。

 従属変数である z軸の定義域を狭くした結果、上の方にフランジが付いたようになりました。 従属軸でグラフが与える数値が、その定義域を越すと、「カルキングのグラフ」では、オーバーフローしたサイドのフレーム(後出)面へグラフを貼り付ける設計になっています。

 「各軸のサンプリング数」は、独立変数となるx及びyの両軸の定義域の幅を、各々D及びV個に分割し、x-y 定義面上の格子点とし、格子点ごとに求めたデータを各々高さ方向にプロットしてグラフにします。 サンプリング数が大きいほど、グラフがなだらかになりますが、データ計算やグラフの描画には、時間が長く掛かる他、グラフのタイル(ポリゴン)を囲む線が込みすぎて見苦しくなる嫌いがあります。 


 フレームページを見ておきましょう。 フレームとは、上記のグラフの中の直方体の座標枠です。 「フレームのスタイル」では、ワイヤーフレーム1が指定され、8本の稜線全部が表示されます。 ワイヤフレームの2と3は、一部稜線が省略され、非表示では、完全に「フレーム枠」なしです。 枠線の色は現在黒で、好きな色に変更できます。

 目盛りの設定では、対象の軸を、縦・横・高さ の中から選んで、軸のラベルと目盛りの幅を指定できます。 目盛り幅をソフトに任せるには「自動調節」を指定し、邪魔な場合は、「非表示」にします。 フレームの相対サイズは、通常、100:100:100 で使いますが、方向別にサイズ変更したい場合に使います。 高さ の指定を50%にすれば、フレームごとグラフの高さが半分に圧縮されます。


 ところで、作成したグラフは、グラフウィンドウに付属の「操作パネル」で、各種の作業ができます。 センタリングや、ドキュメントへの貼り付けは、2Dの場合と同じです。 視点(カメラの位置)を左右方向へ移動させたり、上下方向へ移動させる場合は、1クリックごとに、10゜回転させたり、戻してみたりで、使用上都合のよい配置を見つけます。

アイコン、左、中・右
センタリング・貼り付け・元へ戻す
視点を、右へ・左へ・ホームポジションへ 移動
視点を、上へ・下へ・ホームポジションへ 移動
モード切替、ビューイング・フレーム・ドメイン
視点を、近づけ・遠ざけ・ホームポジションへ
x方向移動、+サイドへ・-サイドへ・基準位置へ
y方向移動、+サイドへ・-サイドへ・基準位置へ
z方向移動、+サイドへ・-サイドへ・基準位置へ
ライトON・弱く・強く
表裏反転・プロパティ・ヘルプ

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