カルキング 7

 ver7の新機能の紹介です。 最初は、「マルチパレット」です。

 [表示]−[マルチパレット]コマンドが追加されました。これは使用頻度の高いプロパティダイアログ(下図左)や図形パレット(下図右)Unicodeパレットなどを1つに統合した常駐型のダイアログバーで、通常、ドキュメントファイルの右端に表示されます。

 左側の図の「プロパティ」は、最初に入力された文字列(など)が、順次定義づけされた結果が表示されます。計算式でいえば、テキスト文字列として入力された時点から、作業者の(慣れるまではDefaultの)たとえば、表示精度15桁末尾四捨五入処理、といった内容を定義づけていきます。
 このような「式の属性(1)」のほかに、「式の属性(2)」、「書式」などのタブに応じて、文字列などのオブジェクトの特性を定義づけます。

 右側の図の「図形パレット」をデータベースとして使う入出力作業も同じ位置に表示されます。図形ユニット:"chemistry.fig" カテゴリー:"ベンゼン核"のページを呼べば、ベンゼン環やシクロペンタジエン環が登録されています。 

 図のように、図形の一覧の中から欲しい図形をクリックで選択し、「挿入」ボタンをクリックすれば、カルキングの入力モードが、「作図モード」に切り替わり、ドキュメントの左上の部分に選択状態で貼り付けられます。

 仮置きの図形は、ドラッグして使いたい場所へ置けば、作図モードで追記可能な部品として使えます。二重結合の短線を消したい場合は、グループ化と周辺の作業を検討すれば、何とかなります。この図形の中には、無色透明の部品も含まれています。


 SMPLXmartini パレット

 [表示]−[ツールバー]−[SMPLX martini]コマンドが追加されました。これはカルキングに添付されている数式フォントを簡単に入力するための下図のようなツールバーです。ギリシャ文字ツールバーと同じで、Shiftキーを押しながらボタンを押すと大文字が入力できます。

 従来通りで、Shift+Ctrl+Mキーで直接入力することもできますが、入力の手間を考えると、かなり能率が上がるようになりました。


 数式記述の強化

 [入力]−[文字修飾]メニューに[オーバーライン][アンダーライン][円弧][ベクトル]の各コマンドが追加されました。

[アンダーライン]
[オーバーライン]
[円弧]
[ベクトル]

 不定積分: [数学関数]ツールバーから不定積分を直接入力できるようになりました。不定積分についてはすべてを網羅しているわけではありませんが,下記のレベルの計算なら実行もできます。等号入力の後、Shift+F7(代数計算)を使うと,下の見本のように右辺が出力されます。


 作図機能の機能強化

 各種の図形を作成する時にマウスだけではなくキーボードも併用できるようになりました。また現在のマウスポインタの位置をステータスバーに表示するようになりましたのでピクセル単位の座標指定も簡単にできるようになりました。(ver6.0で作図モードの場合に「カーソルのアドレスが表示されない」という不満がありましたが、これも解消されました。)

 この機能は、細かい作図作業ではきわめて強力で、筆者も愛用しています。スナップ機能を停止させてからなら、1辺が 4〜5 pixel の正方形も作れます。(移動距離が3pixel以下の場合は、手ぶれ扱いで追加点とは解釈しない設定になっている。)

 作図モードで、「長方形」ツールを指定し、作図オプションメニューで最下段の「頂点にスナップする」のチェックを入った状態でクリックすれば、スナップが解除されます。

 図形を作りたい場所へマウスをポイントし、スペースキーで、始点を決めます。↓を4回の後、→を4回押して、スペースキー入力が終点です。矢印キーを1回押すたびに「ステータスバー」のアドレスが、1つずつ進んで、結果として1辺の長さが 4 pixel の正方形ができます。

 今回リリースされた機能の最大のご利益は細かい連続直線や曲線で作る部品だと思います。例えば次のようなものです。

 これは連続直線の作業で、たとえば点(50,200)からスペースでスタートし、規則的に5ピクセル進むたびにスペースで通過点処理し、最終点でenterです。 このような図形を描くには連続直線ツールを指定した直後に作図オプションで「頂点にスナップする」をクリックしてチェックを外しておくことが必要です。図の中で、(3)の隣に紛れ込んだ図形は、(3)と同じ経路で曲線を作った場合の例です。

 後は始点を切りのいい座標点(ここでは x、y とも 5の倍数)で決め(スペース入力)、矢印キーを5回入力するたびにスペースキーを叩きます。その際に座標数値が5の倍数であることを時々チェックすればOKです。

 マウスと矢印キーを併用することもできます。大きく移動するときはマウスで、細かく調節するところは矢印キーです。クリックに該当するのがスペースキーで、ダブルクリック代用がenterキーです。

 作成時に邪魔になったスナップ機能を復活させれば複製品を繋ぎ合わせて繰り返し図形が作れるなど面白い飾りを作ることもできそうです。

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